画像 画像

      出演:ペ・ドゥナ『ベイビー・ブローカー』、イ・ヨウォン「グリーン・マザーズ・クラブ」、オク・チヨン『マイPSパートナー』他
      監督:チョン・ジェウン『猫たちのアパートメント』
『子猫をお願い4K リマスター版』
韓国公開から20年――5人の青春が再び始まる
ニ十歳の春。何だってできる、どこにだって行けると思っていたあの頃… ニ十歳の春。何だってできる、どこにだって行けると思っていたあの頃…
12.17Sat ユーロスペース他にて全国順次ロードショー

        出演:ペ・ドゥナ『ベイビー・ブローカー』、イ・ヨウォン「グリーン・マザーズ・クラブ」、オク・チヨン『マイPSパートナー』他
        監督:チョン・ジェウン『猫たちのアパートメント』
        2001/韓国/韓国語/112分/ビスタ/5.1ch/カラー/原題:고양이를 부탁해(子猫をお願い)/日本語字幕:根本理恵/配給:JAIHO
        
        出演:ペ・ドゥナ『ベイビー・ブローカー』、イ・ヨウォン「グリーン・マザーズ・クラブ」、オク・チヨン『マイPSパートナー』他
        監督:チョン・ジェウン『猫たちのアパートメント』
        2001/韓国/韓国語/112分/ビスタ/5.1ch/カラー/原題:고양이를 부탁해(子猫をお願い)/日本語字幕:根本理恵/配給:JAIHO
画像
画像
画像
画像
画像

Trailer|予告編

イントロダクション

韓国公開から20年――
あの頃の5人にもう一度、会いたい

2000年代初頭の韓国社会で奮闘する
5人の女性の夢や恋、挫折、拾った子猫との
関係をセンセーショナルに描き、
国内外で高い評価を受けた
青春映画の傑作が、4Kリマスター版で蘇る

 是枝裕和監督作『ベイビー・ブローカー』(22)への出演で再び注目を浴びているペ・ドゥナが、瑞々しい20才の女性を演じ、38回百想芸術大賞最優秀女優賞を受賞、女優として大きく飛躍するきっかけとなった。監督は、韓国における女性監督の先駆者であり、中山美穂&キム・ジェウク出演のラブストーリー『蝶の眠り』(17)や、再開発が進むソウルで取り壊される事になった団地に住む猫たち250匹の引っ越しを追った新作ドキュメンタリー『猫たちのアパートメント』(12/23(金)ユーロスペース&HTC有楽町他にて全国公開)の監督としても知られるチョン・ジェウン。

 韓国では昨年、劇場公開から20周年を迎え、特別展も開催される等、再評価の熱が高まるなか、日本でも2004年の劇場公開から18年の時を経て、4Kリマスター版として蘇る。

ストーリー

20才。子供じゃないし、
大人にもなりきれない。
まだ何者でもない私たちの物語。

 ヘジュ(イ・ヨウォン)は証券会社で働きながら、出世を夢見ている。ジヨン(オク・チヨン)は芸術の才能があり、海外で勉強したいと夢見ている。いつも明るい双子ピリュとオンジョ(イ・ウンジュ&イ・ウンシル)。一方、テヒ(ペ・ドゥナ)はボランティアで知り合った脳性麻痺を患った詩人を好きになる。

 ある日、ジヨンは迷い猫ティティを拾う。ティティは20歳を迎える5人の人生に入りこんでいく。ティティと過ごすうちに5人の人生は思いがけない方向に進むが、そのうち彼女たちはそれぞれの問題に自分なりの解決策をみつけていく。

画像
画像
画像
画像
画像
ねこ

登場人物

画像
テヒ
愛すべき夢想家

 販売員をみるたびに、彼らが売る商品を買ってしまうテヒ。どんなときも心優しく、友だちに頼み事をされると絶対に断ることはない。変わったところがあり、あるときは船乗りに、またあるときは政治家になりたいと考えていた。そしていま、テヒはだれもが疑問に思い、だれにも理解されない恋を始める。

ペ・ドゥナ

 ポン・ジュノ監督作品『ほえる犬は噛まない』(00)に出演時、映画誌「キネマ旬報」ではペ・ドゥナの魅力について取り上げ、『八月のクリスマス』(98)のシム・ウナに匹敵するほどの演技力だと評価された。本作では第38回百想芸術大賞最優秀女優賞を受賞。
主な出演作に『リンダ リンダ リンダ』(05)、『空気人形』(09)、『クラウドアトラス』(12)、『私の少女』(14)、『ベイビー・ブローカー』(22)。

画像
ヘジュ
美しい野心家

「雑用ばかりの人生はいや。鼻を整形して、英語を勉強して、絶対に成功するんだ」
美人のヘジュは、自分を無条件に愛してくれる恋人がいて、どんな服もモデルのように着こなせるくらい魅力的。証券会社で働きながら成功を夢見ているが、心のどこかで「悲しみ」を感じていて、退屈な雑用をこなすうちに疲弊していく。高慢にみえるヘジュだが、その裏では人知れず深い悩みを抱えている。

イ・ヨウォン

 本作はイ・ヨウォンにとって初めて主役級の役を演じた作品。整形手術についてのせりふは、イ・ヨウォンのアドリブによるもの。ヘジュという役を入念に分析し、良い演技をしたいという強い想いを胸に、才能を惜しみなくスクリーンにぶつけている。
主な出演作に、『男の香り』(98)、『アタック・ザ・ガス・ステーション!』(99)、「グリーン・マザーズ・クラブ」(22)。

画像
ジヨン
謎多きアウトサイダー

 賢く芸術の才能に恵まれ、落ち着いていて思いやり深いジヨン。しかし、厳しい環境のせいで苦労の絶えない日々を送っている。髪を明るく染めたことで自分をなぐさめるジヨンはとても「孤独」。いつからか、次第に無口になっていく。

オク・チヨン

 ファッションモデルとして活躍していたオク・チヨンは、オーディションでその場にいる全員を魅了し強烈な印象を残した。彼女がジヨン役を演じることは満場一致で決まった。本作は、オク・チヨンというパワフルな新人女優を映画界に送り出した作品でもある。
主な出演作に、『マイPSパートナー』(12)。

画像
ピリュとオンジョ
朗らかな双子

 中国系の母親のもとで育った双子で、とても仲が良いピリュとオンジョは、何にでも興味津々でいつも楽しそう。ふたりは、真の「楽天家」だ。しかし、本当にすべてが楽しいのだろうか。

イ・ウンジュ、イ・ウンシル

個性的なキャラクターを見事に演じたイ・ウンジュ&イ・ウンシル姉妹。そっくりな顔と同じように、ふたりのコンビネーションは完璧でアドリブも息ぴったり。イ・ウンジュ、イ・ウンシルは本作で演じている双子のように、ふたりは朗らかな人柄で撮影現場の空気を明るくしていた。
主な出演作に、『純愛譜』(00)。

監督


            これまでフィルム版を見てくださった皆さまにも是非新たに見てもらいたいです。本来の私の映画的意図に最も近い映画がまさにリマスター版です。『子猫をお願い』はデジタルリマスタリングを通じて二度目の人生を歩むことになりました。二度目の人生の一歩を、日本の皆さんと共にできてとても嬉しいです。これまでも本作を愛してくださってありがとうございます。またもう一度、子猫をお願いします!
Message from Director
監督/脚本
チョン・ジェウン

韓国芸術総合学校映像院出身。1995年から幾つかの短編を手掛けた後、2001年に『子猫をお願い』で長編映画デビュー。無類の猫好きで知られる。
本作で、第6回釜山国際映画祭「新しい波」部門Special Mention・アジア映画振興機構(NETPAC)賞、第6回女性観客映画賞女性観客天下賞(女性観客が選んだ今年最高の韓国映画)を受賞。 最新作に、取り壊されることになった団地に住む猫たち250匹の引っ越しを追ったドキュメンタリー『猫たちのアパートメント』(22)。

Filmography

『子猫をお願い』(01)
『もし、あなたなら ~6つの視線』(03)
『台風太陽 君がいた夏』(05)
『蝶の眠り』(17)
『猫たちのアパートメント』(22)

Interview

本作の撮影当時の思い出がありましたら、教えてください。

この映画は私の初の長編映画です。映画に関連する全ての瞬間が今でも鮮明に記憶に残っています。思い出というよりは、大切に思っているのはあの時に私が感じた感情と映画に対する意志、決心です。
「ちゃんと映画を撮りたい」「映画の中の主人公たちが観客に近い友達のように感じてもらいたい」「大げさにするのはやめよう」「知ったかぶりをしない」「カットを分けるときは確かな理由がなければ」など…
撮影が終わって家に帰ると、ノートを広げてそのような考えを紙いっぱいに書いて眠りについたりしていました。とても大切なデビュー作でしたので。

本作を撮ろうと思ったきっかけを教えて頂けますでしょうか。

今でもそうですが、この映画の制作当時、若い女性たちが主人公の映画がほとんどありませんでした。そうしたことが私に火をつけたような気がします。私は高校を卒業した二十歳の女性たちがどうやって社会生活を始めるのか、また、そうしたことによる友人関係はどうやって変化していくのかを見せたかったのです。
そんな映画を劇場で一度も見たことがないという事実が私に大きな勇気を与えてくれました。長いこと、常にそばにあった一つの世界を映画という媒体を通じて現実になることを望んでいました。

韓国でも20周年に合わせ再上映がありましたが、最初に公開された時と、再上映された時の観客の反応の違い(同じなのかどうか)などありましたら教えてください。

全ての映画が20年後に再公開されるわけではありませんよね。本作をもっと誇らしく思うことにします!
昨年、再公開した日にぺ・ドゥナ、イ・ヨウォン、オク・チヨンと一日中舞台挨拶に回りました。
その日、映画が長いこと記憶されている理由は俳優にあるのだと実感しました。出演俳優たちが今でも活動していることで、この映画が強い生命力を持っているのです。俳優たちが20年ぶりに映画を見て一番よくしていた話が“あの頃すごくかわいかった”です。当時は自分がどれほどかわいいか、美しいかよくわからなかったと言っていました。
もしも、この映画を初めて見るという二十歳くらいの観客の方々がいましたら、俳優たちの20年前の姿を見るということがどういう感じなのか聞いてみたいですね。

最期に、4Kデジタルリマスター版をご覧になる日本の観客へ、メッセージをお願い致します。

これまでフィルムを見てくださった皆さまにも是非新たに見てもらいたいです。本来の私の映画的意図に最も近い映画がまさにリマスター版です。
『子猫をお願い』はデジタルリマスタリングを通じて二度目の人生を歩むことになりました。
二度目の人生の一歩を、日本の皆さんと共にできてとても嬉しいです。これまでも本作を愛してくださってありがとうございます。またもう一度、子猫をお願いします!

画像
画像
画像
画像
画像